【歴史を振り返って】富士山の噴火対策

過去の富士山噴火から見える事
今回は、富士山の噴火に対して、過去にどの地域までマグマの影響があったか見て行きます。
と言っても、これを読んでいるあなたは、富士山が噴火した時の対策を知りたいでしょうね。
結論から書くと、噴火が起こりそうな範囲が広すぎるので、
対策は危険を避けて離れる事です。
日本を含む環太平洋の国々で火山の噴火が頻繁にあるので、それ以外の安全な国で1度生活して馴染んでおくのが良策だと、僕は思っています。
(余計なお世話と感じたあなたは、すみません。スルーをお願いします。🙇)
何故、そんな対策を勧めるか理由を知りたいあなたは、以下記事をご覧下さい。
まず僕は、過去に富士山の噴火がどの地域まで影響があったか調べてみました。
〈内閣府の防災ページは3200年前まで〉
過去に富士山が噴火した規模が≫図解されてます。
■肌色は溶岩流
■クリームイエローは岩屑なだれ
■水色は雪泥流
■赤は火砕流

≫内閣府の防災ページの
「共通ページ」より引用
しかしよく見ると、下の方に、
3200年前以前には、ここに描かれている実績を上回る大規模な現象が発生したことがある、と書いてあります。
じゃあ、最悪どこまで被害が出そうなの?と思いますよね。
〈富士山って、どんな性質?〉
話を進める前に、予備知識として、上記の番組から、富士山の成り立ちと性質を書いておきます。
富士山は爆発的な噴火を繰り返し、火山灰が降り積もって、その上を溶岩が塗り固めて行き、2千年前頃に今のような形になりました。
地質学上はかなりの短期間で
巨大な構造物『富士山』が出来た事になり、
これは例えて言うなら、
『手抜き工事がいっぱいされているような物』です。
富士山は、とても脆いのです。
このため、富士山のマグマは、どこから噴出するかまったく予測不能。
現在、富士山は300年分のマグマを地下に溜め込んでいます。
地質学上はかなりの短期間で
巨大な構造物『富士山』が出来た事になり、
これは例えて言うなら、
『手抜き工事がいっぱいされているような物』です。
富士山は、とても脆いのです。
このため、富士山のマグマは、どこから噴出するかまったく予測不能。
現在、富士山は300年分のマグマを地下に溜め込んでいます。
〈富士山はいつ噴火するの?〉
正確には、富士山は宝永の噴火から313年分、マグマを溜め込んでいます。
(2020年5/27現在)

以前にも352年分のマグマを溜め込んでいた期間がありました。
352年分、過去にマグマを溜められた実績があり、
313年の期間(宝永の噴火から現在まで)マグマを溜めているなら、
「あと39年は富士山の噴火はないだろう」と考えるのは危険です。
352年マグマを溜めていた期間、どんな条件での噴火だったか正確に分かりませんからね。
いつ噴火するか分からないと思って、
いざという時の気持ちの備えをしましょう。

そもそも、781年~2020年の期間、1239年間の資料だけでは不十分でしょう。
〈3200年前より過去の富士山はどうだったの?〉
こちらの資料によると、
10万年前~1万年前の9万年間で、少なくとも4回の山体崩壊があったようです。
山体崩壊は、火山が大きくなる中で、風化や火山内部の熱水作用の結果、脆くなり、強い地震動や噴火が引き金となって、火山の一部が大規模に崩壊したものです。
ふもとに向かって一気に流れるは岩屑なだれという現象を伴います。

そして、1万年前~8000年前には、
三島市や大月市付近まで到達する規模の溶岩が流出しているとあります。
三島市がここ。
溶岩が、裾野市を越えています。

大月市がここ。

これに対して、国や各地方が出しているハザードマップの被害想定域を調べてみました。

最初の噴火規模を示した図よりも、更に被害想定域が狭くなっています。
大規模噴火のマップでも、裾野市までは想定されていないです。

1万千年前~1707年までの噴火と火山灰の範囲

規模の大きい物をピックアップすると、こちらの1万1千年前からの物
これはマグマが裾野市を越えて広がって、かなり大規模です。

これくらいの範囲を想定しておいた方が良いと思います。
図にもう少し具体性が欲しいところですが…。
〈3200年前までにあった岩屑なだれの範囲〉
3200~2500年前の物

こちらの岩屑なだれ(山が崩れて大きなかたまりとなって、雪崩のように高速で流れて来る現象)は、
内閣府の防災ページ資料の方が具体的です。
3200年前までのハザードマップ。
緑の矢印で「流れた可能性のある方向」とあります。

どこで噴火するか分からない富士山では、この規模の岩屑なだれが別の場所で起こる可能性もあります。
水色は融雪型火山泥流
マグマが溶けた雪と土砂が混じって、斜面を高速で下って来ます。
溶けた雪の分、遠くまで高速で広がります。


富士山はどこで噴火するか分からないと書きましたが、過去の噴火口の資料は探した限りでは限定的でした。
ともかく、過去の噴火口だけで判断できません。

避難する場所近くに噴火口があるかもしれません。

〈1番分りやすいハザードマップ〉
日本火山学会の富士山のハザードマップは、もう少し噴火の影響範囲が広かったです。
ここが1番分かりやすい。
火山の火口も記入してありつつ、見づらいのが残念か…。

→富士山のハザードマップより引用
〈噴火した時は風向きを見る〉
噴火した時、噴石や火山灰がどこまで広がるか、その時々の風向きで変わって来ます。
噴火したら、風向きをまず見ましょう。
こちらは富士山周辺(河口湖)の風向き情報
→河口湖周辺の風向き情報
さて、こちらに宝永の噴火が発生した場合の被害想定があります。

死傷者が発生する地域には13600人が住んでるって書いてありますが、本当のところ、
噴火が起こってから避難しても遅いと思いませんか?

先日、こんなツイートを見かけました。
2020年の計画を立てた人へ。
— ぽかべ | 人類みな変人 (@pokapoka_resort) January 5, 2020
今が1年後だとします。
計画を実行したところ、大失敗に終わりました。
どんな風に失敗したのか、5-10分で経緯を簡単にまとめて下さい。
...これが、ゲーリー・クライン発案の「死亡前死因分析」
見落としがちなリスクに先回りできる、目から鱗のワーク✍️#読書メモ pic.twitter.com/iNNAzIiEmD
ハザードマップを見て、未来の自分が富士山の噴火後に、助かる姿は見えましたか?
僕には、対策としてどこへ移動して、どう行動するか明確な姿が見えませんでした。
あなたが被災した時、あなたを助けてくれる意思が今の日本にあるでしょうか?
この記事を読んでいるという事は、あなたに危機意識があるのでしょう。
でも、未来を変える行動をしなければ、読まないのと結果は同じです。
今なら、まだ富士山は噴火してません。
あなたが死んだりケガしたり、火山灰で苦しむ状況の前です。
日本をはじめとした環太平洋の国々で火山活動が活発化しているので、それ以外の安全な国を探して、生活して馴染んでおくのが良策だと、思っています。
今回は、ここまでです。
ここまで読んで下さった皆さん、お疲れさまです。ありがとうございました。
(^^ゞ

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